2019年12月25日、桜花爛漫が活動を始めた記念日に発表した「桜花爛漫、散開」のニュース。グループにとって喜びを覚える大切な日にその発表は、”衝撃”でしかなかった。その後に続いた、「メンバー5人が新たに誕生するグループへ配属になり、新しい活動を行なう」という希望を抱かせる報せに、当時、ホッと胸をなで下ろしたファンもいれば、あの頃はまだ複雑な気持ちで現実を受け止めている人たちも多かった。
今年に入りメンバーたちは、桜花爛漫と並行し、次なるアクションへ向け水面下で行なっている活動についてtwitterで報告。その知らせを受け取るたびに、メンバーたちの新たな動きへ期待を寄せる人たちが増えていた。とはいえ、期待が膨らむと同時に、日を追うごと桜花爛漫との別れの日が近づくことに寂しさを覚えていたのも現実だった。
2016年12月25日に活動をスタート。2018年8月より、現メンバー(白石彩花・七瀬瞳・朝比奈怜生・小日向真実・星乃瑞波)で桜花爛漫は活動を続けてきた。彼女たちが最後に咲き誇る場として選んだのが、3月19日(木)赤羽ReNY alphaを舞台にした、桜花爛漫ラストライブ「散開~満開の桜へと続く道~」と題した散開ワンマン公演だった。
幕が開くと同時に、桜花爛漫のメンバーたちが目の前へ飛び込んできた。ここまで描き続けてきた物語を改めて総括するように、桜花爛漫が最初に届けたのが「桜花の物語」。彼女たちにとって最後となる日に届けたこの歌は、次なる道へ向かい旅立ちを告げる歌としても胸に響いてきた。その状況や置かれた環境によって、歌は異なる意味を持つ。そんな風に心に特別な色を落とした楽曲から、熱を生み出すライブは何時ものように始まりの風景を描き始めた。
「ウッホウッホ」とフロア中から飛びかう絶叫をエンジンに、5人は心の翼を大きく広げ、新たな未来へ向かうように「ソラノイロ」を歌いだした。5人を支え続けてきた仲間たちと共に、これからも未来へ向かって共に羽ばたき続けようと、彼女たちは「何時までも側にいて」と歌いながら想いを響かせていった。観客たちの振り上げる腕が、この日はとくに翼のようにも見えていた。
愛らしい笑みを浮かべ、軽快にステップを踏みながら桜花爛漫が歌ったのが「魔法をかけてやる」。眩しい5つの笑顔の魔法に、これまで僕らは数えきれないくらい救われてきた。微笑みの魔法は、これからも解けることはない。そんな想いを胸に覚えながらも、チャーミングな彼女たちの姿を視線はずっと追いかけていた。
桜花爛漫流のロックンロールナンバー「WEEKEND」の登場だ。表情や歌声に凛々しさを込め、5人は熱を持って駆ける楽曲の上で力強く歌いあげる。彼女たちの挑発に、声を張り上げ想いをぶつける観客たち。このやり取りが、とても嬉しい!!
「壁を超えていざ進むのさ 目の前が見えなくても」。強気なその姿勢に何度心を励まされ、「俺もー!!」と声を張り上げたことか。熱を上げて走り出す「凸凹マイウェイ」が、沸きだした気持ちへさらに熱を注ぎ込む。むしろ、もっともっと情熱を降り注いでくれ!!!!!
止まぬ絶叫。桜花爛漫のメンバーたちは、「こんなもんじゃないだろ、もっともっと騒ぎなよ」とけしかけるように「エスケープ」を突きつけた。興奮に身を浸し、騒ぐ観客たち。その様を躍動的なステージングを描きながらも、笑顔で見つめる5人。楽しさと熱を次々と重ねてゆく関係が生み出したエスケープ…いや、エクスタシーな恍惚感を大勢の人たちが感じていた。
「うっほうっほ」と熱い声が飛びかうフロア。桜花爛漫は「少女の想い」を歌いながら、ギュウギュウのフロアの人たちを、右へ左にと揺さぶりだす。彼女たちの動きに合わせ、窮屈な中でも左右に動きながら騒ぐ観客たち。でも、それが気持ちいい。それが、彼女たちと一緒に熱と想いを分かちあうライブだからこそ得られる興奮と幸福という感情だ。
ライブは止まることなく続いてゆく。桜花爛漫流ラウドナンバーの「beautiful spider」に合わせ、ダイナミックなステージングを描く彼女たち。雄々しい5人の歌声に触発され騒ぎ、沸き続ける観客たち。フロア前方はすでにカオスな状態だ。
彼女たちは攻撃の手を緩めることはない。ポップでチャーミングな、でも明るく弾ける曲調が身体を騒がせる「This way」の登場だ。愛らしい表情で「わたしが壊して進まなきゃ何も始まらない」と煽られるたび、その眩しい笑顔に心が堕ちてゆく。ノンストップで繰り出されるライブに身体は激しく反応しながらも、視線は、流れる汗さえ輝かせ歌う5人の姿に釘付けだった。
さぁ、彼女たちに合わせ大きく手を振り上げろ。心へ眩しい希望の光を射すように、桜花爛漫は「太陽のカサ」を愛らしさいっぱいに歌いかけてゆく。舞台上で無邪気に戯れる5人の姿に触れ、心が一緒にはしゃぎ続ける。このまま夢中を食べ尽くしたい。
「これまで桜花爛漫とみんなで作ってきた思い出は宝物です。初期メンバーとして、桜花爛漫を引っ張っていかなきゃと頑張ってきました。3年間続けてこれたのは、みんながいてくれたからです。これからも桜花爛漫の一員だったことに誇りを持って頑張っていきます。彩花にとって桜花爛漫は永遠不滅です」(白石彩花)
「こんなにたくさんの人が来てくれて、改めて桜花爛漫ってすごく愛されてるんだなと思いました。わたしがアイドル活動を始めたのが桜花爛漫だから、終わるのは正直すごく寂しいけど。出会ってくれた、愛してくれたみんなと、このメンバーと、一緒に桜花爛漫として活動が出来て本当に幸せでした。瞳は、桜花爛漫のこの雰囲気がとても大好きです」(七瀬瞳)
「わたしも桜花爛漫が、初めてのアイドル活動だったんですけど。桜花爛漫を通して、たくさんの夢を叶えさせてもらいました。このメンバーが大好きです。この4人だったから、いろんなことを乗り越えて走れてきたんだと思います。わたしたちはバラバラになりますけど、次は、それぞれの夢に向かって頑張っていきます」(小日向真実)
「まだ桜花爛漫が最後だという実感がぜんぜんなくて、泣けなくてどうしよう…ぴえん。でも怜生は怜生らしく、最後まで笑って桜花爛漫を終われればいいなと思っています。1年7ヶ月ホントに感謝の気持ちがいっぱいです。怜生は、は最後まで笑っていけたらなと思います」(朝比奈怜生)
「桜花爛漫は、わたしにいろんなものを与えてくれました。メンバーともいろんな話をしてきたように、このメンバーで最後を迎えられて良かったと思います。これからも、わたしはわたしらしく頑張っていきます」(星乃瑞波)
ライブも終盤戦へ。彼女たちの歌う「僕が僕であるために」が、ふたたび胸を熱く騒がせる。これから5人は新たな道へ進むことが決まっている。でも、自分らしく生きることの大切さや意味を彼女たちは桜花爛漫を通し強く感じてきたからこそ、その想いを改めて噛みしめるように、5人は「僕が僕であるために」を歌っていた。「夢は夢で終わらない」と歌う彼女たち。夢を追い求める形は異なったが、これからも5人は「僕は僕である」強い意志を持って突き進み、「いつかてっぺんをいただく」気持ちを、熱狂を生み出しながら改めて示してくれた。
気持ちを一気に解き放つように、桜花爛漫は「ピストル」を晴れた表情で歌いだす。その歌声には、確かに情熱が漲っていた。意志を持った強い歌声が、触れた人たちの気持ちも一緒にグッと押してゆく。そして…。
愛らしさと弾けるパワーを全開に、桜花爛漫は「ずっキュも!」を熱唱。愛らしいアイドルソングなのに、5人の歌に揺るがない熱情と意志が満ちているからこそ、その声に触発され、心の騒ぎを抑えられなかった。いや、理性を消し去り、沸きだす気持ちのままに声を張り上げていた。
飛びだしたのが「ふわふわ」だ。胸をわちゃわちゃ騒がせる楽曲に誰もが飛び乗れば、フロア中から「うっほうっほ」と熱い声をぶつけていた。「今から始まる宴」は、僕らが覚えている限り終わることはない。形としては消えるけど、心に刻んだ想いと風景をリピートし続ける限り、この宴は決して終わらない。誰もが、この楽しさを身体にインストールしていた。何時だってハートをクリックすれば、脳内にこのときの風景が甦る。そうしたい想いも心に抱きながら、この楽しさへくしゃくしゃの笑顔のまま溺れていた。
桜花爛漫が最後に届けたのが、「終わらない物語~Go Faraway~」だ。 「いつまでも傍にいて 見ていてくれませんか?」と歌う5人の気持ちを心に抱えたまま、これからも彼女たちと一緒に輝くための道を歩み続けたい。互いに光を放つ場は変わろうと、5人とも「夢を信じて」る気持ちは何も変わってはいない。むしろ、桜花爛漫からすべてが始まったことをわかっているからこそ、彼女たちは光を放つように「終わらない物語~Go Faraway~」を笑顔で歌いあげていた。
桜花爛漫の物語はここで幕を閉じた。でも、その幕は、ふたたび形を変えて開くためのもの。それをメンバーも、仲間たちもわかっていたからこそ、5人は笑顔で舞台を去れば、観客たちも、悲しみを胸に飲み込み、熱いエールで5人を送り出していった。
なお、当日の様子を記憶にも記録にも残したいと言う要望が多く寄せられたことを受け、なんと、急遽、YouTubeで当日のライブ映像を全編放送することが決定した!
詳しくは以下インフォメーションを確認して頂きたい。
PHOTO:保坂萌
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
桜花爛漫
白石彩花(to Ars’alum)(@arsalum_ayaka)
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夏芽怜生(to Pu Lathessa)(@rei_ohka)
小日向真実(to Pu Lathessa)(@mami_ohka)
公式ツイッター
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★桜花爛漫ラストライブ全編放送決定!!★
撮影/編集/放送:iColony(アイコロニー)