ついに、勝負の日がやってきた。3月24日(土)代官山UNIT。未完成リップスパークルは、この日のワンマン公演を飛躍のための場に、新たな物語を描きだすと宣言。「未完成リップスパークル3rdワンマンライブ~ここでSTORYは加速する~」@代官山UNIT」と名付けたように、このライブを発火点に、彼女たちは一気に未来へ向け加速してゆく。その「加速」とは一体何だったのか、それを、ここへ記そうか。
ここからSTORYは加速する。
「ここでSTORYは加速する」、その言葉を合図に未完成リップスパークルのライブは幕を開けた。ステージ上へ向け飛び交うファンたちの熱い声。3人は、これから冒険を始めようと満面の笑顔で『ファンファンファンタスティック』を歌いだした。彼女たちは、その先に素敵な未来が待っているからと声をかけてきた。さぁ、ドキドキのアドベンチャーはここからスタートだ!!!
「嫌いじゃないのぉ」と、甘えた声でファンたちを誘う3人。可愛い仕種たっぷりに、未完成リップスパークルは『キライじゃないのぉ』をプレゼント。「好き好き好き好き好きです」と甘い声で歌われるたびに、ハートのドキドキが大きく膨らんでゆく。もちろん僕らも、嫌いじゃないのどころか、「好き好き好き好き好き過ぎです」と叫びたい気分だ!!!
低音を効かせ疾走するダンスビートの上で、無邪気に弾ける3人。『SWEET SWET』、なんて甘い衝撃だ。彼女たちと一緒に「ドキドキ」と叫びながら、片想いにも似た、告白したいもどかしい気持ちを胸に覚えていた。何時しかときめくハートのボリュームもマックス状態へ。ドキドキどころか、バクバクとした熱狂の鼓動を止められない!!!
私たち、いつか完成したい。
「私たち、いつか完成したい未完成リップスパークルです」の挨拶に続いて届けたのが、触れた人たちの心に芽生えたときめきを、一気にラブな熱狂へ加速させる『ときめきハートダッシュ!』。3人はステップを踏みながら、「好き好き好き」と秘めた想いを告白。沸き上がる熱い気持ちを、3人は真っ直ぐに伝えてきた。その想いを、彼女たちが作るLOVEのポーズを真似ながら大勢の人たちが受け止めてゆく。
情熱的な楽曲を背に受け、3人は『らぶモン』を歌いだした。激しく攻める曲調とは裏腹に、舞台上の3人は、いつだってキラキラとした表情だ。むしろ、彼女たちに挑発的な魔法をかけられた気分。可愛い仕種も交えながら激しく歌い躍る彼女たちだからこそ、僕らも熱狂を返さずにいれない。
「オーオーオーオオーッ!!」と拳を振り上げ叫ぶ3人。場内中からも、無数の拳が突き上がる。心の奥底から沸き上がる熱い想いを、彼女たちは『ココカラ』へぶつけてきた。笑顔を封印し、シリアスな表情で歌ったのも、彼女たちが、ここから新たな物語が始まることを力強く宣言してゆくため。凛としたその歌声は、しっかり胸の奥を貫いた。
未完成リップスパークル初挑戦となる「アコースティックコーナー」へ。
ここからは、未完成リップスパークル初挑戦となる「アコースティックコーナー」へ。3人は、何度も練習を重ねたハーモニーを、2本のアコギの演奏を背景に歌唱。
未完成リップスパークルの超元気に弾けたポップチューンを、ガラッと、大胆にアレンジ。最初に披露したのが、この日のライブの冒頭を飾り、場内に熱狂を描いた『ファンファンファンタスティック』。胸をキュッと疼かせる旋律の上で、新穂純麗が歌いだした。楽曲が進むごとに七瀬美優、雪梨冴愛と歌をリレー。サビでは、3人が上下の和音を重ね合わせた歌声を場内中へ響かせた。少し不安げなところも御愛嬌。美しさの中へ力強さも加えたハーモニーも聞きどころだが、背景の音がシンプルだからこそ、3人それぞれの歌声が際立つように響いたのも嬉しかったこと。観客たちも大きく手を振りながら、3人に心でエールを送り続けていた。
場内へ爽やかな風を届けたのが『いたずらさまーキュンラプソディ』。言葉のひと言ひと言に強い想いを込め、3人は歌を届けてゆく。ハイトーンで重なりあったサビの歌声には、胸をグッとつかまれた。でも何が嬉しかったって、3人が楽曲へ記した気持ちをしっかり噛みしめ、何時も以上に想いを熱く膨らませ歌ってくれたこと。それを感じれたことが、一番の収穫だ。
アコースティックコーナーの最後を飾ったのが『加速FANTASY』。次第に加速してゆくアコギの演奏に乗せ、気持ちのテンションを少しずつ上げながら、サビではハイトーンな歌声を綺麗に重ね、3人は美しい熱狂を描きだしていった。
アコースティックコーナーを設けたことで、3人の歌に向き合う強い姿勢を改めて感じることが出来た。彼女たちの一生懸命に想いを届ける姿はもちろん、一人一人の歌声が重なりあうことで軌跡のような感動を生み出してゆく様を見れたことが、何よりも嬉しかった。
新曲の『黄昏アウフタクト』を通して、シックな未完成リップスパークルの姿を投影。
影像コーナーでは、新曲の歌いれやダンスの振り付け風景を上映。と言うことは…。
「大人、綺麗」(雪梨冴愛)、「英語が多い」(新穂純麗)、「衣装に合わせた繊細な振り付けが見どころ」(七瀬美優)と語り、披露したのが、新曲の『黄昏アウフタクト』。何処かセンチメルタルなフレーズも印象的。切なさを歌声に抱きながらも、楽曲は力強いビートを刻んでゆく。3人は背伸びした大人モードで、秘めた情熱を解き放つように歌いかける。歌詞も、3人の歌声も、切れの良いダンスも、これまで以上に女性らしい色気を匂わせていたところがポイントだ。いや、色気というよりは、隠し持っていた大人の魅力を引き出したというべきか。新しい衣装も含め、新曲を通してシックな未完成リップスパークルの姿を感じていた。
その輝きの虜になった観客たちは、熱狂へ夢CHUになっていた。
ライブの後半戦は、熱狂を描きだす『コーラフロートキス』からスタート。キラキラとしたエレクトロな楽曲の上で、止まらない恋する想いを、彼女たちは笑顔と情熱を持って届けてきた。可愛くスキップを踏みながら歌う彼女たちへ向け、場内から飛び交う熱狂的なエール。興奮の物語は、ふたたびここから加速してゆく。
激しく轟く楽曲が、メンバーやファンたちへ、熱狂の中へ飛び立つ純白の翼を授けてくれた。熱した想いを胸に、力強く『純白ノ翼 キミ色ニ染まる』をぶつける3人。激しい楽曲の上で凛々しく歌うその声が、心に力を与えてゆく。気持ちを熱く揺さぶる歌声だ。3人に触発されたファンたちが、絶叫をぶつけ、燃え盛る熱狂へ飛び込んでいったのも納得だ。
激しい熱を増幅させるように、熱狂暴発チューンの『私信津々恋愛CHU』が轟いた。躍動する楽曲へ、3人は胸をキュンと疼かせる甘い歌声を重ねてゆく。何時しかその歌声は、キラキラな輝きをまぶしていた。その輝きの虜になった観客たちは、熱狂へ夢CHUなことを示すように、拳と絶叫を上げ続けていた。
3つの輝きが一気にスパーク。3人の歌声と弾けたパワーを一つに、彼女たちは『ニンジン』を歌いだした。高いテンションのままキュートに、でも激しい動きで歌う3人。「好きだ好き好きだ」「俺もー」のやり取りも最高じゃない。会場の熱は、天井知らずで上がり続けていた。
何時しか未完成リップスパークルの音楽のジェットコースターへ飛び乗り、夢中になっていた。
ライブの終盤を飾ったのは、先にアコースティックな演奏で披露した『いたずらさまーキュンラプソディ』。真夏の太陽のような眩しい輝きを、未完成リップスパークルは会場中へ降り注いでゆく。熱気の中、湧き上がる情熱とはしゃぎたい気持ちを、3人は全力でスプラッシュ。なんだろう、このドキドキは。彼女たちと一緒に、高まる熱狂の中で騒ぎ続けたい。
可愛い熱狂は、もっともっと膨らんでゆく。ほとばしる汗さえ気にせず、『夢の中ワンダーランド』と一緒に全力で駆けだしたい気分。彼女たちは気持ちをはしゃがせる熱い刺激を次々届けてゆく。終盤では、会場中の人たちがタオルや拳を振り上げ、3人と一緒に熱風を巻き起こしていた。メンバーが舞台上を円を描くように駆ける姿に合わせ、フロアーに生まれた巨大なサークル。何時しか僕たちは、未完成リップスパークルの仕掛けた音楽のジェットコースターへ夢中になっていた。
熱狂をさらに加速させようと、最後に未完成リップスパークルは『加速FANTASY』をプレゼント。フロアー中を埋めたオレンジのサイリウムの輝き。ステージ上の3人は満面の笑顔で踊り騒ぐ天使となり、会場を一体にした興奮を作りあげてゆく。熱狂がどんどん加速する。ここには、新しい物語の始まりの風景がしっかりと描きだされていた。
大人モードな楽曲なのに、そこへ汚れなき情熱を覚えるのは、今の自分たちの心の洋服へ重ね着したからこそ。
アンコールでは、新曲の『黄昏アウフタクト』をふたたび披露。ちょっぴりおしゃまなモードで、秘めた大人な女心を、彼女たちは自分たちの等身大な気持ちと重ねあわせ届けてゆく。大人モードな楽曲なのに、そこへ汚れなき情熱を覚えるのは、今の自分たちの心の洋服へ重ね着したからこそ。アンニュイな香りの中から沸き上がるピュアな情熱こそ、彼女たちらしさ。何かが変わろうとしている。その新たな始まりの予感を、この歌は届けてくれた。
「楽しいライブが一番のように、今回も最高のライブでした」(雪梨冴愛)
「私たちの頑張ってきた成果は、今のこの景色なんだなと思っています。みんなの顔をインプットしています。今日はめっちゃ楽しいです」(新穂純麗)
「わたしの人生の中の最高が更新されたなと思います。もっともっとみんなでライブの最高を更新していけたらなと思います」(七瀬美優)
「最後の最後までライブの最高を更新していけますか」(七瀬美優)の声を合図に飛び出した『私信津々恋愛 CHU』。フロアーに生まれた巨大な掛け声のサークル。ここにはキラキラな気持ちに満たされた熱狂が生きている。一緒に明日へ向って加速してゆくに相応しいものすごいエネルギーが満ちあふれている。そのエナジーを糧に、これから未完成リップスパークルは未来へ向け、もっともっと加速してゆく。それを示したライブだった。
最期に嬉しいお知らせを。来年1月20日、未完成リップスパークル3周年の前日に4thワンマンライブを東京の某所で行うことを伝えてくれた。ぜひこの日を空けて、彼女たちに逢いに来て欲しい。
PHOTO:コヤマタイガ
TEXT:長澤智典
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雪梨冴愛 twitter
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-セットリスト-
『ファンファンファンタスティック』
『キライじゃないのぉ』
『SWEET SWET』
『ときめきハートダッシュ!』
『らぶモン』
『ココカラ』
-アコースティックコーナー-
『ファンファンファンタスティック』
『いたずらさまーキュンラプソディ』
『加速FANTASY』
映像
『黄昏アウフタクト』(新曲)
『コーラフロートキス』
『純白ノ翼 キミ色ニ染まる』
『私信津々恋愛CHU』
『ニンジン』
『いたずらさまーキュンラプソディ』
『夢の中ワンダーランド』
『加速FANTASY』
-ENCORE-
『黄昏アウフタクト』(新曲)
『私信津々恋愛CHU』