コントラリエ、最新シングル『感傷モウメント』収録曲を、みずから解説!!!



7月11日(水)に3rdシングル『感傷モウメント』を発売する、若手ヴィジュアル系バンドのコントラリエ。美しいメイクを施し、華やかな衣裳を身にまとっているように、彼らはヴィジュアル系というシーンの中で活動をしている。でも、コントラリエの音楽自体は、ジャンルという枠を凌駕。触れた人たちの心に分け隔てなく響く、とても良質な歌系作品だ。
最新シングル『感傷モウメント』へも、耳にしたとたん気持ちをグッとつかむ歌と開放的な音楽性に心奪われる、タイトル曲の『感傷モウメント』。ライブ感の生きた疾走歌物チューン『存在の証明』、ポストロックな音楽性の中へ抑揚を持った歌を投影した『叫び』と、表情は異なれど、どれも耳心地の良い歌を収録。しかも、3曲の歌詞へ「生きること」を描写、聴いた人たちの人生に彩りを与えてゆく。今回、メンバーが最新シングル『感傷モウメント』の収録曲たちの解説をしてくれた。
      
『感傷モウメント』

ぼん 3rdシングルへ収録した3曲とも、作詞のテーマに据えたのが「生きるために必要なこと」。タイトル曲の『感傷モウメント』は最初にそれを題材に作った楽曲です。なぜ、「生きる」というテーマ性を掲げたのか。それは、コントラリエを通して楽曲を届けることが、今の僕の生きる意味になっていることから。だったら、その想いをお客さんと共有したいなと思ったのがきっかけでした。
それこそ、お客さんが楽曲を聴いたときに、「あっ、これは自分のことを言ってくれてる」と思ってもらえる。そんな、言葉の入ってきやすい曲として作ったのが『感傷モウメント』なんです。
二葉 「生きる」というテーマだけを聴くと、けっこう気持ちが重くなりがちだと思うんですけど。夏のリリースということから、曲調面では爽やかにしています。ただし、爽やか過ぎても違うなということから、「エモーショナル」さを活かしたアレンジを『感傷モウメント』では心がけました。
歌詞に関しても、このシーンの場合「生きる」という意味はヘヴィに捉えられがちだけど、そこはあまり重過ぎない感じに書かれてると言いますか、ぼんさんの表現する言葉が柔らかいので、優しく心へ響くなとも感じています。
しょう 『感傷モウメント』は、一度自分たちの固定概念をゼロにして、また基礎から作り上げた楽曲です。それこそ、ドラムの叩き方も、以前とは根本から変えて作りあげたように、また新しいコントラリエの表情が生まれました。とくにリズム隊の2人は、「生きる」というテーマをどうやって演奏を通して届けるかについては、よく話しあったね。
わたる 曲調もだんだん盛り上がっていくように、ベースもエモく弾いたからね。
ぼん 『感傷モウメント』の歌詞は、いきなり「生きるのってムズイ」と始まります。僕はやりたいことや楽しいなと思えることが少ない人。やりたい仕事もとくになければ、ただただ歌ってたい人。でも現実問題、歌うためにはいろんなことが必要じゃないですか、仲間も、お金も、お客さんも、支えてくれるスタッフの方々も必要なこと。そういうことを考え出すと、「生きるっていろいろと難しいなぁ」と思ってしまいます。そのうえで、出来るだけ自分たちのペースを守りながら、寄り添うべきところは寄り添って生きていけたら。その気持ちや姿勢も、『感傷モウメント』には入っています。

『存在の証明』

ぼん 『存在の証明』は、ライブで盛り上がる曲にしようというのが第一にあったこと。『感傷モウメント』で優しさや歩み寄る気持ちを書いたから、それ以外に生きるために必要なことをと考えたときに出てきたのが、自分の中の鬱憤を晴らしたり、対抗心を持つ相手を作ること。歌詞も、競う相手を思い浮かべながら書きました。
曲調の面では、二葉が持ってきたデモ音源を初めて聴いたときにフラストレーションをぶつけてゆく感覚を覚えたことから、その感覚をみんなで生かしながらセッションアレンジし、楽曲へ投影しています。
二葉 勢いをしっかり活かしたうえで、今までにないノリというか、新しい感じを出せた手応えのある歌。曲中で雰囲気を変えてるんですけど、そういうところも上手くバンドとして表現出来たように、いい味を持った楽曲になったなと思います。
しょう サビを軸にしてない曲というのも珍しいよね。しかも、80年代パンクじゃないけど、ちょっとしゃべってるような歌メロのサビなんですよ。そのスタイルって、コントラリエでは初めての試み。この曲、とくにライブで活きそうだね。
わたる これまでのコントラリエにはパンクな曲がないから、こういう表情も面白いし、「これはイケるな」という手応えも覚えました。
ぼん 歌詞へは、「自分肯定してほしくて」や「生きるのが面倒だったけど」など、いろんな存在証明してゆく言葉を記しています。というのも、歌詞を書こうとしていた時期、電車の中でイラッとしたりなど、日々の生活の中で細かい苛立ちをめちゃめちゃ感じてたんですよ。そこから、イラッとしたことを一週間メモに取っていったんですね。理由は、自分と同じように思う人って、この社会にはたくさんいるんじゃないかなと思って。そのうえで、みんなが共通認識出来そうな苛立つ感情を歌詞に散りばめ、『存在の証明』の中へまとめあげました。
しょう 『存在の証明』は、自分らよりもみんなが聴いてどう思うかが気になるんで、ぜひ感想の言葉を聞きたいです。
ぼん 『存在の証明』では、自分の苛立ちを誰かにぶつけてるわけではなくて、「この苛立ちを感じてるのは君だけじゃないから、一緒に盛り上がっちゃおうよ」という気持ちを持って書いてるように、そこは聴いてくれてる人たちのことを意識しています。ちなみに僕は「マイナス思考 豆腐メンタル」なように、とても傷つきやすい性格。僕はそれを隠せない人なので、歌詞にも出ちゃってます。

『叫び』

ぼん 『叫び』は誰かへ伝えるのではなく。今までの自分、今の自分、これからの自分を俯瞰し、どういう風に生きていくかを考えながら、自分自身の気持ちをめちゃめちゃ掘り下げ、ストレートに書き殴りました。けっこうネカティブな感情を歌詞へぶつけていますけど。人が持つ負の感情って、人を負にさせるだけではなく、何かを気づかせてくれたり、前へ進む原動力にもなるなと思ってて。だからこそ『叫び』へは、自分のマイナスな感情もすべてさらけ出しました。
しょう 『叫び』では、ポストロックをコントラリエでやってみようと挑戦。擬似クラブミュージック的なイメージで作りました。まさに自分の趣味を投影した楽曲だけに、形になって嬉しかったです。
わたる 正直、最初は「こんな曲をヴィジュアル系に持ってくるんだ」という印象でしたけど、出来上がりがすげぇ良かったんで、これはいいなと素直に思いました。
ぼん ヴォーカル録りは、この曲が一番大変でしたけどね。
二葉 いかに歌声でサウンドへ表情をつけるか。そこが、この楽曲のポイントだからね。
ぼん そうなんです。演奏は、ずっとループしていく状態。そこへ感情の波を作るためにと、「ここで一度前向きになり、ここで感情を爆発させ、ここでまた墜ちて」など気持ちの流れを組み立てたうえで、歌入れしました。『叫び』には一番自分のコアな感情を出せたなと思っています。家に一人で居るときの自分のような、それを『叫び』の中へさらけだしました。
 
そしてインストアシリーズとワンマン公演が…。

シングル『感傷モウメント』の発売日である7月11日には、ぼんの聖誕祭「生まれること」を中野Spece Qで開催。この日は、アコースティックライブ&トーク&ビンゴ大会」&サイン会+30秒メンバー動画撮影会(2ショット可)と、ファンには嬉しい内容を満載。しかもこの日から、『感傷モウメント』の発売を記念したインストアイベントシリーズ[生きるために必要な事]もスタート。それぞれの日に「生まれること」「言葉」「瞬発力」「息抜き」「知識」「食事」「仲間」「育つ事」と記されているように、毎回どんな内容が飛び出すのか(http://contrarie.jp/schedule.php)にも期待して欲しい。全部のタイトルが「生きるために必要な事」とリンクすれば、すべて異なる内容でお届けする。しかも、2本目以降のインストアイベントは無料で参加が可能だ。
さらにコントラリエは、7月28日(土)に池袋EDGEを舞台に通算4回目となるワンマン公演「夏翔モウメント」を開催する。来場者には、『感傷モウメント』のMV(フルサイズ)を収録したDVDをプレゼント。この日は、ドラマーしょうの誕生日当日。そこにも期待したい。

TEXT:長澤智典

★映像★

『感傷モウメント』

★CD情報★

タイトル:「感傷モウメント」
品番:BDBX-0052
価格:¥1,500+税
発売日:2018年7月11日(水)
収録曲:
1. 感傷モウメント
2. 存在の証明
3.叫び
発売元:BadeggBox
販売元:BM.3

★LIVE情報★

コントラリエ ワンマン「夏翔モウメント」
出演:コントラリエ
公演日:2018年7月28日(土)
会場:池袋EDGE
開場/開演:17:00/17:30
料金:adv.,\3,500 door\4,500 *1DRINK別途                         

◆インストア詳細
http://contrarie.jp/news.php?id=8

●他、ライブスケジュール

2018.07.11 (Wed) 中野Space Q
2018.07.12 (Thu) 池袋EDGE
2018.07.14 (Sat) 大阪Varon
2018.07.15 (Sun) HOLIDAY NEXT NAGOYA
2018.08.07 (Tue) 名古屋ell.SIZE
2018.08.09 (Thu) 大阪Soma
2018.08.16 (Thu) 埼玉会館 小ホール
2018.08.19 (Sun) 新宿club SCIENCE
2018.08.29 (Wed) 渋谷REX


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