懐かしい曲たちも歌唱。日野アリス(Risky Melody)、10年間の歩みを凝縮したイベント公演を通して伝えた、感謝と未来への想い。


3月31日(水)に青山RizMを舞台に日野アリス(Risky Melody)の活動10周年を記念したイベント「Forever & Ever」が行なわれた。この日のライブでは、彼女の10年間の歩みを、日野アリス(ソロ)とRisky Melodyのライブを通して表現してくれた。当日の模様を、ここに紹介したい。

日野アリス

オープニングアクトを飾ったHONEYBEEのライブを受け、まずは、2018年より再開したソロ活動時の楽曲を中心に届けるステージから物語を幕開けた。

彼女自身の心の色を示すような真っ白いドレス姿で登場した日野アリスは、胸に抱く思いを一人一人の心へ届けるように、美しいバラードの「One」を歌唱。まわりが変わろうと自分は決して変わらないという意志を、日野アリスは朗々と歌いあげていった。
一転、エレクトロでダンサブルな華やかなロックナンバー「See the light」を披露。彼女の情熱的な姿を、楽曲を通して具現化。躍動した曲に乗せ、艶やかさも交えながら歌う姿は、熱情した妖艶な女性という今の彼女に似合う姿だ。続く「Crisp Day」でも、熱情したセクシーな姿で観客たちを煽りながら、フロア中の人たちの身体を揺らしていった。

最後に日野アリスは、目の前にいる一人一人の心へ寄り添い届けるように、温かい想いを胸に優しくクリスマスソング「Holy Bell」を歌いあげていった。Risky Melodyで見せる強い意志を持った姿と重なる面から、一人の女性としての心情など、短い中にもいろんな心模様を日野アリスは届けてくれた。このライブからは、Risky Melodyを通して培った大切な人に想いを届ける姿勢は、ソロもバンドでも変わらないし、それが揺るがない彼女の芯となる姿であることを伝えてくれた。

日野ありす

 次の舞台の合間に登場したのが、HONEYBEEのAYAとAIRI、Risky MelodyのHaRU、WAI WAI PLANETのAyuKiの4人。彼女たちはこの日発売した日野アリスのメモリアルブックを観ながら、「アリスさん、めっちゃ赤ちゃん顔だな」など、忌憚のない会話を繰り広げていた。

 次のブロックでは、10年前のソロ活動時に着ていた衣装姿のもと、Risky Melody以前の日野ありす時代の姿で、当時の楽曲を披露。ライブは、眩しい青春模様を詰め込んだ明るく開放的な「LUCKY GIRL」からスタート。無邪気な笑顔ではしゃぐ姿がとても新鮮だ。続く「海色VACATION」では可愛らしい乙女心を記した青春ナンバーを歌唱。今の凛々しい姿とは間逆の、可愛くも愛らしい少女の気持ちを、彼女は当時の心境を思い返すよう笑顔で歌っていた。
MCでは、「当時は10代の日野ありすをイメージして作っていただいた曲を歌っていた。でも、今ならこう歌える」など、過去の自分を懐かしがるトークも披露。最後に、切々とバラードの「ふるさと」を歌唱。あの頃の姿を思い返すように、自分自身の気持ちを当時の姿を重ね合わせながら歌う姿も、とても印象的だった。あの頃では表現しきれなかった奥深い感情をしっかり見せてきたところへ、今の日野アリスとしての表情も伺えた。むしろ、その成長を見れたことが嬉しかった。

 ライブ後には、AYA・ayae・AyuKi・Asumiの4人と日野アリスがトーク。当時の懐かしい楽曲と最近の曲をいろいろ聞き比べながら、歌声の変化や、あの頃の心境などを語っていた。活動初期にはキーも高めの線の細いアイドル声をしていたが、今では芯の太い歌声に変化。歌詞も、愛らしさからシリアスな表情へと、10年間でだいぶ変化していた様も紹介していた。
                      
Risky Melody

フロアを熱く盛り上げた、ゲストで登場したFullMooNのライブを受け、Risky Melodyのステージへ。先に、FTC Projectの仲間たちが作成した日野アリスの10年間の活動の日々を集約した映像を上映。18歳でデビューした当時の舞台映像やRisky Melodyとして活動を始めた頃の映像など第一期Risky Melody時代の映像の数々。ガールズロックイベント&TV番組「G-ROCK PARTY」時など、懐かしい映像の数々を上映。そのうえで、ライブは第二期Risky Melodyへ受け継がれた。

 Risky Melodyのライブは、雄々しい気持ちを胸に、沸き立つ感情を思いきりぶつけるように「BLOOM」からスタート。強い意志を持っているからこそ、その姿を歌声やパフォーマンスへダイレクトに投影してゆくALICE。その姿へ同調するように、凛々しい姿で歌い演奏するメンバーたち。心に隠した弱ささえさらけ出すように歌うALICE。それが、10年間の歩みを通して彼女が得た心の強さ。弱さを認め、その弱ささえ前へ進む力に変えてゆく。それがRisky Melodyの、ALICEの原動力になっている。
 続いて披露したPRINCESS PRINCESSのカバー曲「Diamonds」は、ALICEがガールズバンドを組みたいと思わせてくれた曲であり、今も自分と重なり合う心情を歌にした楽曲。ウキウキとした笑顔で歌うALICEの表情が、夢に夢見ていた頃の少女のような輝きを放っていたのも印象的。凛々しい曲調の多いRisky Melodyだけに、ポップでガーリーな表情が新鮮だ。つい、唸りを上げる雄々しい声も交えて歌ってしまうところも、ALICEらしい。
 「ここにいるみんな、一つになっていきましょう」。誰もが心を一つに未来へ突き進め、自分たちの想いで未来をつかみ取ろうと強い意志を表明。Risky Melodyらしい姿勢を示した「ALL AS ONE」では、フロア中の人たちが拳を高く突き上げ、その場で跳ね続けていた。気持ちを一つに熱くなろうと誘うように、雄々しく歌うALICE。その姿はとても輝いていた。
 今にも崩れそうな心情も見せながら、次第に気持ちを開放するようにRisky Melodyは「ペチュニアの咲く丘」を届けてくれた。体感的な衝撃よりも、感情の内側に渦巻く熱情を具現化した楽曲のように、この歌に触れているとジワジワと心が熱くなる。サビ歌のときには、ALICEの動きに合わせ共に大きく左右に手を振っていた。

 10年前の3月に活動を始めた日野ありす。そこからの10年間という日々に、その中で出会ったたくさんの人たちへの感謝の想いを述べたところで、ライブは後半戦へ。 10年間の感謝の想いを歌で伝えようと、Risky Melodyはバラードの「FINAL STAGE」を届けてくれた。これまでの歩みを振り返りながら、出会い、共に育み続けてきた人たちへの感謝の想いを伝える楽曲を、ALICEは、彼女自身を支え続けてくれた人たちへの「ありがとう」の気持ちに変えて届けてくれた。                                       
 ここでALICEが高校生の頃にいろんなオーディションを受けていた中、今の事務所の社長、その社長を紹介してくれた、今は亡き恩人と出会った当時のエピソードを語っていた。そのときに彼女が「東京ドームに立つアーティストになりたい」と語っていたことを思い返すように語る姿が、胸にジンと染みてきた。
「ふっとしたときに言った言葉が、今もわたしを奮い立たせる光になりました」。当時の約束を、今もずっと続いている夢を追いかけるという心の旅を歌にした「light the lights」を、当時を思い返すようにALICEは熱唱していた。いつも以上に感情的に歌声が突き刺さったのも、あの頃のことを思い返しながら歌っていたからだ。
 「熱くなれますか!」の声を合図に飛びだしたのが、勇壮シンフォニック/熱情パワフルナンバーの「UNITE」。ALICEが、観客たちが、身体を大きく揺さぶりだす。共に大きく手を振り上げ、ここで気持ちを一つに団結し戦おうと、Risky Melodyは、ALICEは歌いかけてきた。熱情した姿をさらすように歌う様は、本当に彼女に似合う。

「お芝居で役を演じるというのは、その役を生きること。誰もが、その道を真剣に生きている。わたしも日野アリスとして真剣に、真っ直ぐに生きていきたい。それがわたしのやりたかったこと。みんなと一緒に日野アリスという役をこれからも作っていきたいなと思います」。そう語ったあと、最後に、この日のために作ったアンビエンス系のバラード「Forever & Ever」を、あえて一人で歌っていた。10年間の感謝の想いはもちろん。これまでと、そして、これからも繋がってゆく道をしっかり歩み続けるうえでの意志を、ALICEは「Forever & Ever」に込めて届けてくれた。

アンコール前に映し出された、10年間の日々を映し出した数多くの写真。改めて10年間の感謝の想いを伝えたうえで、ふたたびRisky Melodyのライブへ。 アンコールは、やはりこの歌。Risky Melodyのライブへつねに一体化した熱狂を作り続けてきた「Risky Melody」だ。舞台と客席が熱狂の中で気持ちを一つに溶け合いながら、この瞬間に感じていた「楽しい」を、次回の出会いへ繋げていった。何時だって大事なのは、本気で楽しいと感じれるか。その楽しさが繋がり続ける限り、僕らはRisky Melodyと一緒に歩み続けてゆく。

さぁ、この続きは4月13日に渋谷クラブクアトロで行なうRisky Melodyの7周年の場で楽しもうか。この日は無料公演のように、少しでも興味を示したら足を運んではいかがだろうか。

TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

「Risky Melody 7th Anniversary ONE-MAN Live~君と僕となら越えていける 2020&2021」
2021年4月13日(火)
場所 渋谷CLUB QUATTRO
時間 開場17:00 開演18:00
料金 無料(+1Drink制の為、入場時600円がかかります)
感染対策、入場人数把握の為完全ご予約制です。 入場はご予約先着順です。
詳細は、以下へ。
https://risky-melody.com/new/risky-melody-one-man-tour%ef%bd%9e%e5%90%9b%e3%81%a8%e5%83%95%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%82%89%e8%b6%8a%e3%81%88%e3%81%a6%e3%81%84%e3%81%91%e3%82%8b2020%ef%bd%9e%e6%9d%b1%e4%ba%ac-%e7%84%a1%e6%96%99

プレミア配信チケット
2021年3月31日(水) 17:00
日野アリス 活動10周年イベント「Forever & Ever」
視聴期限: 2021年4月14日(水) 23:59 まで
https://twitcasting.tv/_risky_melody_/shopcart/61495

Risky Melody Web
https://risky-melody.com/
Risky Melody twitter
https://twitter.com/_Risky_Melody_

セットリスト

日野アリス
「One」
「See the light」
「Crisp Day」
「Holy Bell」

日野ありす
「LUCKY GIRL」
「海色VACATION」
「ふるさと」

Risky Melody
「BLOOM」
「Diamonds」
「ALL AS ONE」
「ペチュニアの咲く丘」
「FINAL STAGE」
「light the lights」
「UNITE」
「Forever & Ever」(日野アリス)
-ENCORE-
「Risky Melody」


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